新教養の気象学

初学者のための気象学の教養普及書「教養の気象学」が、18年ぶりに全面改訂され、「新教養の気象学」として装いも新たに出版されました。1998年 5月20日初版第1刷の定価は 3,600円(税別)です。

執筆は気象学研究と気象業務それぞれの分野で中核として活躍している方々、編集は(公社)日本気象学会教育と普及委員会、発行は(株)朝倉書店です。

  • ISBN 4254161131, 978-4254161137
  • 体裁: 144ページ
  • 出版社:朝倉書店

関連情報


執筆者

執筆者 <執筆分担>
安田延壽(やすだ  のぶひさ)
東北大学大学院理学研究科・教授
[1、2章]
新野 宏 (にいの ひろし)
東京大学海洋研究所・助教授
[3章]
村上 正隆 (むらかみ まさたか)
気象研究所物理気象研究部・室長
[4章]
木田 秀次 (きだ ひでじ)
京都大学大学院理学研究科・教授
[5章]
西本 洋相 (にしもと ようすけ)
気象庁予報部数値予報課・班長
[6.1~6.3節]
吉崎 正憲 (よしざき まさのり)
気象研究所予報研究部・室長
[6.4、6.5節]
木村 富士男 (きむら  ふじお)
筑波大学地球科学系・教授
[7章]
永沢 義嗣 (ながさわ よしつぐ)
気象庁予報部予報課・予報官
[8.1、8.2、8.4節]
隈 健一 (くま けんいち)
気象庁予報部数値予報課・予報官
[8.3節]
山崎 孝治 (やまざき こうじ)
北海道大学大学院地球環境科学研究科・教授
[9章]

(執筆順)


目   次

1. 地球と惑星の大気                  1
1. 1 惑星の姿                     1
1. 2 惑星の誕生と原始大気               2
1. 3 地球型惑星大気と木星型惑星大気の進化の分岐点   4
1. 4 第二次原始大気と原始地球型惑星の温度       6
1. 5 温室効果と第二次原始大気の進化          7
1. 6 酸素の生成と現在の地球大気への進化        8
1. 7 他の地球型惑星の第二次原始大気の変遷       10
1. 8 太陽系内の他の天体の大気と水           13

2. 放射と気温                    15
2. 1 地球と金星、火星の気温鉛直分布の特徴       15
2. 2 放射伝達                     15
2. 3 惑星の熱収支と気温の決まり方           19
2. 4 放射伝達と温室効果                23
2. 5 二酸化炭素の温室効果がなぜ環境問題となるのか   25
2. 6 物質を介する熱輸送                26
2. 7 地球大気の気温鉛直分布              28

3. 大気の運動の仕組み                31
3. 1 大気の運動のスケール               31
3. 2 大気の成層                    32
3. 3 鉛直対流                     35
3. 4 内部重力波                    38
3. 5 水平対流                     39
3. 6 地球の回転の効果                 40
3. 7 地衡風平衡                    42
3. 8 ロスビー波                    43
3. 9 傾圧不安定波                   44

4. 雲と降水                     47
4. 1 雲の分類                     47
4. 2 雲・降水を構成する粒子              49
4. 3 雲形成と降水発達の概略              50
4. 4 暖かい雨のメカニズム               51
4. 5 冷たい雨のメカニズム               55
4. 6 雲の内部構造と降水機構              58

5. 地球を巡る大気の流れ               61
5. 1 東西方向の大気の流れ               61
5. 2 子午面方向の大気の流れ              67
5. 3 モンスーン循環                  70

6. 天気変化の舞台裏                 72
6. 1 高気圧                      72
6. 2 温帯低気圧と前線                 76
6. 3 梅雨前線                     78
6. 4 台 風                      80
6. 5 中小規模現象                   84

7. 身近な大気の運動 —- 局地気象           90
7. 1 境界層  地表に近い大気             90
7. 2 海陸風                      93
7. 3 地形と気象                    95

8. システムとして進化する天気予報          101
8. 1 すべては観測から                 101
8. 2 現在を知る                    106
8. 3 数値予報                     109
8. 4 天気予報の製品化                 115

9. 気候変動と地球環境問題              122
9. 1 気候システム                   122
9. 2 エルニーニョ/南方振動              123
9. 3 氷河期から現在までの気候変動           125
9. 4 オゾン層破壊                   127
9. 5 地球温暖化                    129

付   録
参考書案内                      135
(社団法人)日本気象学会               139
気象予報士制度および気象業務支援センター
業務・サービスの紹介                 140

索   引                      142

コ ラ ム
1 自転、公転と角運動量               2
2 連星と太陽系                   4
3 脱出速度                     5
4 三重点温度と臨界温度               10
5 放射と放射線                   18
6 温室効果と温室                  25
7 比熱と熱容量、熱伝導率、温度伝導率、加熱、冷却  26
8 静水圧近似                    33
9 温  位                     35
10 湿潤対流と断熱図                 37
11 氷晶の増殖作用                  56
12 主な天気図記号                  74
13 フルード数                    98
14 北海道西岸小低気圧の概念モデル          107
15 4次元変分法                   112
16 新しい数値予報の展開               115
17 カルマンフィルターとニューラルネット       116