日本気象学会名誉会員の荒川昭夫先生におかれましては,2021年3月21日に94歳でご逝去されました.
荒川先生は,気象学において困難視されていた長期積分を可能にする画期的な数値計算スキームの考案や,緻密な理論に基づく積雲対流パラメタリゼーションの開発,さらにはそれらを用いたUCLA大気大循環モデルの構築等,数値モデルによる大気大循環研究を牽引する多大な貢献を果たされました.
1963年には「大気大循環における擾乱の役割について」により日本気象学会賞を受賞され, 1977年には米国気象学会の最高の名誉であるロスビーメダルを受賞されました.また、1991年には「数値モデルによる大気大循環の研究」により日本気象学会藤原賞を受賞されました.さらに, 1998年には「数値モデルによる大気大循環の研究に於ける顕著な功績」により日本気象学会名誉会員に推挙されました.
日本気象学会理事会は,謹んで会員の皆様にお知らせすると共に,先生のご功績を偲び心からご冥福をお祈り申し上げます.