「炭素循環および温室効果ガス観測ワークショップ」開催のお知らせ

総合科学技術会議地球温暖化研究イニシャティブ(気候変動分野)座長 小池勲夫 (東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻/東京大学海洋研究所) IGOS国内委員会 炭素循環テーマリーダー 井上 元 (国立環境研究所地球環境研究センター)   地球観測の国際的な連携を目的とした国際実行計画であるGEOSS(複数システムから構成される 全球地球観測システム)の「10年実施計画」(地球観測サミットで承認)や、総合科学技術会議に よる「地球観測の推進戦略」の決定などもあり、国内・国際の地球環境観測の活動連携が強化され ようとしています。 2001年から議論されてきたIGOS(Integrated Global Observing Strategy;統合地球観測戦略) の炭素循環テーマ(IGCO: Integrated Global Carbon Observation Theme)の実施計画書が2003年 にまとまり、2004年2月には東京でIGOS国際ワークショップが、最近ではCarbon from Spaceなどの ワークショップが開催されています。しかしながら、これらの活動は未だ多くの一線の研究者の間 に認識されておらず、国際的観測の連携や分担はもとより、国内的にもまとまりに欠けているのが 現状です。 総合科学技術会議の「地球観測の推進戦略」を実施するため、去る6月9日に科学技術・学術審 議会研究計画・評価分科会地球観測推進部会が開催されました。「戦略」にも明記されているとこ ろですが、府省間の連携を可能な限り進め、分野ごとに予算案も含め協議・調整する場として、分 野別に「連携拠点」を作る方向にあります。   振り返って見ますと、地球温暖化課題の炭素循環分野では、2001年に地球科学技術フォーラムの 活動としてワークショップを開催し、「炭素循環の解明と予測に関する研究の現状と展望−ナショ ナルプランの策定に向けて−」という小冊子をまとめた経緯があります。その後、文科省や環境省 の競争的資金で幾つかの炭素循環研究プロジェクトが実施され現在に至っています。   この流れを継承した活動を強化することが、現在の情勢に照らして重要と考えます。そこで、炭 素循環や温室効果ガス観測分野の「府省間の連携を可能な限り進め、分野ごとに予算案も含め協議 ・調整する」基礎となる、科学的な議論を行う場として以下のとおりワークショップを開催いたし ます。   1. ワークショップの名称   炭素循環および温室効果ガス観測ワークショップ 2. 目的  地球温暖化に関わる炭素循環(その他の温室効果ガスを含む)の解明と予測に向けた観測・研究に 関する科学的議論を行う。 3. 運営組織  主催:「炭素循環および温室効果ガス観測ワークショップ」組織委員会     総合科学技術会議地球温暖化研究イニシャティブ(気候変動分野)     IGOS国内委員会炭素循環テーマグループ  共催:独立行政法人国立環境研究所 4. 日程と場所  2005年11月10日(木)9時〜11日(金)17時   メトロポリタンプラザ会議室(東京都豊島区西池袋1-11-1 池袋駅下車すぐ) 5. 内容  以下のテーマに沿って組織委員会から依頼する招待講演(30件程度予定)とそれに基づく討論で構成 します。 * 炭素循環および温室効果ガスに関わる観測の現状(大気、海洋、陸域生態系、遠隔計測の4テーマ) * 炭素循環および温室効果ガスに関する観測の将来の方向性(IGCOレポートに基づくわが国の炭素循環、 および、温室効果ガスに関する観測の実施プラン) * 観測データの利用、炭素循環研究との連携  なお、講演要旨集(和文)を刊行する予定です。 6. 参加申し込み  会場の定員の関係で、ワークショップへの参加希望の方は必ず事前にお申し込みください。懇親会の 出欠もその際にお伺いいたします。 登録料は当日会場でお支払いください。なお、申し込み受付は9月上旬に開始する予定です。 登録料 参加費 1,000円      懇親会費 5,000円(10日18時からワークショップ会場にて開催します) 7. その他  申し込みについての詳細、当日のプログラム等は国立環境研究所ウェブサイトで公開する予定です。 または事務局にお問い合わせください。 事務局 独立行政法人国立環境研究所地球環境研究センター(担当 山本・森)      〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2     TEL 029-850-2384, 2349 FAX 029-858-2645     co2ws05@nies.go.jp     http://www-cger.nies.go.jp/index-j.html