日本気象学会英文レター誌「SOLA」の創刊
日本気象学会では、近年の気象学の学際的な大気科学への急速な発展を背景と して、より速報性と流通性を重視した英文電子ジャーナル「SOLA」の発行準備を 行ってきました。そしてご承知のように、2004年度日本気象学会総会においてそ の創刊が学会の新事業として正式に認められ、2004年6月15日の第33期第1回理事 会にて正副担当理事が決まりました。これを受けて、2004年6月28日には第1回 SOLA編集委員会(運営部会)が開催され、「天気」2004年9月号に掲げましたよう に、初代の編集委員として各専門分野で卓抜した業績を挙げられている研究者を 国内外から慎重に人選し、以後、2005年1月創刊に向けた準備が本格化しました。
本誌は Scientific Online Letters on the Atmosphere の略名ですが、「SOLA」を正式名称とします。本誌は科学技術振興機構(JST)が運営する J-STAGE をプラットホームとし、以下の特徴を持ちます。
電子ジャーナルを基本とし,受理された論文から1論文単位で順次電子出版する。
論文仕上がり4ページまで。ただし,動画などのマルチメディアを電子付録 として掲示することができる。
投稿から2ヶ月以内に受理の可否を決定する。
内外の学術データベースとリンクすると共に閲覧・論文のダウンロードは 無料とする。
「SOLA」編集委員会では、2005年1月創刊を目指して電子化した編集体制を整 え、2004年10月1日には投稿受付を開始、11月には最初の論文が受理されるに至 りました。その後、受理論文の英文校正、技術校正、著者校正を経て、新年明け の2005年1月7日、無事に「SOLA」創刊に漕ぎ着けることができました。日本気象 学会の英文レター誌「SOLA」は、以下のJ-STAGEホームページから誰でも閲覧す ることが出来ます。
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/sola/
また,「天気」2004年9月号に掲載した「SOLA」編集規定や投稿規定の最新版 は,以下の学会ホームページの「A new electronic journal SOLA」から辿るこ とができます。
/index-e.html
本誌編集規定の特徴として、編集委員は投稿論文の査読・審査に全責任を持ち、 採否判定の権限を持ちます。そして、学術論文としての水準を確保するために、 受理論文の学術的評価を「編集委員コメント」としてネット上に署名入りで公開 しています。一方、編集委員長を中心とした運営部会は、定期会合を開いて受理 原稿の編集や編集委員コメントの確認を行い、英文レター誌の管理運営にあたり ます。現在は、受理論文の公開のみをJ-STAGEで行っておりますが、今後は、 J-STAGEが提供するソフト・ハード環境を利用し、論文の投稿段階からJ-STAGEを 利用できるように環境を整備してゆく予定です。
会員の皆様には、日本気象学会の新規事業としての電子レター誌「SOLA」が、 今後も滞りなく刊行できますよう、是非とも、とっておきの論文をご投稿いただ き、本誌を盛り立てて下さるようお願いいたします.
英文レター誌「SOLA」編集委員長
担当理事 田中博
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