第29期第2回評議員会議事録
日時
1998年6月17日(水) 17:30〜20:00
場所
竹橋安田ビル内 四季交楽「然」(東京都千代田区神田錦町3丁目)
出席者
石井和子:フリー・アナウンサー・気象予報士会副会長,
宮部二朗:(株)ウェザーニューズ社長石橋博良氏の代理,
森本陸世:(財)日本気象協会情報処理部長,
名誉会員:岸保勘三郎,山元龍三郎,
松野,関口,山岸,村松,住,新野,木田,城尾,竹村,永田,藤部 以上11名,
その他の出席:中村監事,篠原監事,事務局(島津,松野,舘)
議事概要
竹村行雄庶務担当理事の司会により議事を進行した.初めに松野理事長から挨拶があった後,学会側から,第29期第1回評議員会以降の業務処理状況につき説明を行い,続いて各評議員と名誉会員から順に,以下の通り意見陳述があった.
理事長挨拶
松野太郎理事長より,気象学会の出版物として,「天気」第44巻と「気象集誌」第75巻の掲載記事,「気象研究ノート」の発行状況,1998年春季大会の行事について説明があり,学会活動に関し以下のように説明した.
5月の気象学会春期大会は,参加者も増え盛会であった.学会活動も活発で順調に推移しているように見える.
評議員の各位からは,昨年,評議員会で意見を頂いたが,大学と気象庁だけのためではない学会を目指しているが,実行はまだ十分ではない.前回,森本評議員にも指摘いただいたが,「気象予報士」等の,一般市民より高いレベルの気象学の知識を求める人達の要望に応えるために,このほど,気象業務支援センターと共催で,「講習会」を開催することがまとまり,今秋をめどに開講する予定で現在準備を進めている.
その他,気象についての新しい知識をいかに一般市民に伝えるか,「天気」の中身の見直しなど,問題意識は持っているが,なかなか実行が難しく,実施できていない課題がある.今後も折に触れて指摘を頂きたい.
また,名誉会員の各位は学会の実状はよくご存じのことであるが,今後もご意見を頂きたい.
評議員意見
(以下の意見は,事務局側でまとめたもの)
- 森本陸世 (財)日本気象協会情報処理部長
昨年の評議会でお願いしたことを積極的に採り上げ,早速実行の段取りを整えていただいているとのことで,感謝している.学会も意外に動きが早いと感心した.
その他,地球惑星科学関連学会合同大会への取組により自分でも関連分野への人のつながりの広がりを身をもって経験した.学会のインターネット・ホームページもなかなかおもしろく見せてもらっている.これからもがんばっていただきたい.
- 宮部二朗 (株)ウェザーニューズ社長石橋博好氏の代理
今日は代理で出席した.新入社員を見ていると,入社後数年立つと学会から遠ざかる傾向がある.仕事に追われてしまっているのかも知れないが,「気象予報士」などが気象学の多岐にわたる分野の知識を新たにできるよう,夏期大学などの普及活動に力を入れて,気象業務に従事する人を取り込めるような学会になって欲しい.
- 石井和子 フリー・アナウンサー・気象予報士会副会長
学会の活動報告の中で「気象予報士」のことが何度も採り上げられ,喜んでいる.気象予報士会が発足して2年になり,支部活動も動き出した.これからどんなことをやるか検討しているところだが,駿河湾の収束帯の解明等,民間での研究への取組などを想定しており,今後の支援をお願いしたい.
「講習会」が開催されることになったとの話があったが,勉強する機会があれば有料でも人は集まると思う.地方での開催も検討して欲しい.
理事コメント:「講習会」は,リモート・センシング,数値予報などの分野を採り上げて,最初は東京で開くつもりでいる.この結果を見て地方でも開けるよう工夫をしたい.
- 丸山康樹 (財)電力中央研究所研究環境科学部グループリーダー
昨年,温暖化防止のための京都会議が開催され,温室効果ガス排出削減の数値目標が合意された.一般の関心は数値目標をどう達成するかに集中しているが,気象学会には,冷静な科学的に信頼できるデータに基づく検討に対する社会の関心を高めて欲しい.(書面による提出)
名誉会員の意見
- 山元龍三郎
自分も10年ほど前,理事長として学会運営に苦労した.皆さんの尽力に感謝する.
「教養の気象学」の改訂版が発行されたとのことで,大変喜ばしい.ただ,式が一つはいる毎に読者は半分になると言う.ちょっと見たところ,多かったように思われる.
用語集は,一項目につき数行程度の簡潔な解説が重宝される.手軽に引けるものも作って欲しい.
利子収入が減っており難しいとは思うが,もっと学会の賞を増やして欲しい.今回,「気象学会賞」が3名に授与された.まだまだ対象者はいると思う.
- 岸保勘三郎
気象学会の実務を離れて長くなるが,各理事の活動報告を聞かせてもらい喜んでいる.立ち入ったことを申し上げる力はないが,今後ますますの発展を祈る.
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