第33期・34期 新旧理事・監事合同会議議事録

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議 題

  1. 各委員会引継事項
  2. 第34期理事会への引き継ぎ事項として,第33期各担当理事から担当業務の内容と 懸案事項についての説明が行われた.主な内容は以下の通り.

    理事長
      第34期の主な課題は,気象学会125周年記念事業の実施,日中韓合同シンポジウ ムの継続,気象予報士会等との接点強化や会員増の努力を始めとする対外普及活 動,会員制度改正後の特に通常会員に対する意識の徹底,気象学会から提出した 気象庁データの利活用や富士山測候所の跡地利用等についての要望書のアフター ケア,地球惑星科学連合と連携した活動,大会開催の在り方の見直し,理事長学 術講演の継続等である.新たな問題への対処は総合計画委員会を中心に検討を進 めていただきたい.また学問としての気象学に対して責任を持った対処を継続し ていただきたい.

    庶務
      気象学会の円滑な運営に必要な作業を行うと共に,学会の情報がホームページで 会員や一般向けに適切に開示されるよう,電子情報委員会と連携して活動する必 要がある.

    会計
      会員数の減少により会費収入が減少した.収支の健全性について,引き続き注意 が必要である.2006年度春季大会から大会参加費が改定になった.これに関する 収支状況の注視や,管理費の節減等に努める必要がある.

    総合計画
      第33期は,定款の会員制度改訂による学会運営の円滑化,事務局の職務規定整備 と定年制の導入,気象技術講習会の実施,電子ジャーナル“SOLA”の創刊及び複 数の研究連絡会の設立等に対応した.125周年を迎えるに当たり,学会活動の総 点検が必要である.また活動の在り方や,研究者育成,新たな雑誌の創刊或いは 講習会等,気象知識の普及に向けた施策の検討が課題である.

    天気
      125周年に向け,バックナンバーの電子化や,記念解説の掲載に向けた作業を進 めている.これまで“天気”誌上で一般会員向けの啓発記事を掲載してきたが, 未だ十分とは言えないので,より啓発的な記事を掲載する新たな雑誌の創刊も含 め,検討の必要がある.またインターネット時代の“天気”の在り方についての 議論も必要である.

    気象集誌
      電子化の影響により予約購読者数が減っており,印刷部数の見直し等による経費 削減が必要である.“SOLA”の創刊で懸念された投稿数の減少は見られなかった が,より総合的な理解を目指す論文の掲載に努力する必要がある.また数多く引 用される論文を掲載して国際的な情報発信能力を高めることが望まれる.125周 年記念事業の一環として,バックナンバーの電子化を始めた.第34期はこれに加 えて特別号の準備を進めることになる.

    気象研究ノート
      印刷会社の変更により経費削減を図った.また一般向け頒布用の表紙を作成した. 第34期に向け,新たなテーマの発掘や編集作業の効率化のため,編集委員の拡充 が必要である.また一般書店での販売を軌道に乗せる必要がある.125周年記念 事業では二部構成の特別号を企画しており,刊行に向けた作業を進めることにな る.

    講演企画
      大会の受付や会費納入等を民間に委託したが,解決すべき課題が多いので,これ を軌道に乗せることが,第34期の重要課題である.また大会参加費を値上げした ので,いましばらく経費に対して配慮が必要と考える.なお,気象学会の学問的 水準を高めるため,参加者が多く講演時間が短い大会の現状の打開に向けた検討 が必要である.

    学会賞
      会員からの推薦が限られているので,推薦時期や選考方法等について,更なる検 討が必要である.また共著論文における貢献度を正当に判断することが課題であ る.「原則として5年以内の論文を対象に2件を推薦」という選定規定を柔軟に 運用すべきとの意見があり,引き続く検討が望まれる.

    藤原賞
      第33期には,10名程度の比較的多くの推薦があった.推薦数は年々増えている. 各々の期の判断で選考に特徴があってよい.

    奨励賞
      推薦数は数件程度で推移している.気象庁職員に対する推薦は,支部によってば らつきがある.第33期では,グループ活動や学校以外の現場での教育・普及活動 を評価の対象とする検討を進めてきた.評価のスタンスについて引き続き議論を 深める必要がある.

    学会外各賞
      同じ人を続けて推薦しても受賞に至らない場合の対応が難しい.またここ数年, 新たな賞が増えており,対応し切れていない.会員各方面からの直接の応募を促 す方法を講じるべきか,検討が必要である.

    堀内賞
      気象学の「境界領域・隣接分野」及び「未開拓分野」を評価の基準とする選考規 定を改めて確認し,推薦書へのカテゴリの明記を徹底した.対象業績の研究期間 については,学会賞等よりも長いレンジで考えたい.

    山本・正野論文賞
      当賞は論文賞だが,個人を評価する面もあるので,選考対象でない論文の取り扱 いについて検討したい.また最近の論文は殆どが共著なので,候補者の貢献度を 十分に吟味する必要がある.なお,委員は幅広い分野をカバーすることが望まし い.

    国際学術交流
      若手の旅費の援助は応募者が減少しており,このまま続けるか,検討が必要であ る.また第2回の日中韓気象学会合同シンポジウムの開催に向け,派遣数やその 費用負担等の原則を検討する必要がある.

    教育と普及
      夏季大学の受講対象の拡大とレベルの引き上げ,資料の電子化を行った.今後は, 講義内容を加筆して配布する等の便を図る予定である.気象予報士会と共催で “サイエンス・カフェ”を実施した.今後地方支部への拡大を図りたい.夏季大 学のレベルを引き上げたので,新たに一般及び青少年を対象としたセミナー等を 開催したい.また地球惑星科学連合と連携した教育普及活動を進めると共に,裾 野拡大のため,新たなスタイルの雑誌等の創刊を検討したい.

    電子情報
      ホームページをグループで管理する体制に変更した.また掲載記事のHTML変換ミ スを防ぐため,投稿依頼をそのまま載せることを基本とした.今後も掲載ミスを 防ぐような作業が必要である.なお,投稿数の減少等により“気象質問箱”と “投稿欄”を閉鎖した.第34期の課題として,33期に提案した電子出版の実現や, ホームページでの入会申し込みの実現に向けた検討を進める必要がある.加えて, ホームページやメーリングリストの運営管理サーバを一元化する等の環境整備が 必要である.

    名誉会員推薦
      新たな推薦について,具体的に検討する時機に来ていると考える.

    用語検討
      「文部省学術用語集気象学編(増訂版)」(1987年発行)を発展させたウェブ版 用語集について,著作権に関する文部科学省との意見交換等を経て,第33期に基 本用語集と別表を発行することができた.第34期では,現在作業を進めている, より網羅的な用語集や略語集等の掲載に取り組むことになる.

    地球環境
      第33期は,一般及び学会員を対象にした公開講演会の企画を主要な活動方針とし, 学会大会に合わせて公開シンポジウムや専門分化会を開催した.公開講演会は, 外部への活動周知と学科内の認識形成の両方に有意義だが,開催の在り方や,旅 費や資料作成等の費用面での課題も多い.地球惑星科学連合との連携を視野に入 れた検討も必要である.

    SOLA
      速報性や流通性を重視した電子レター誌を,2005年1月に創刊した.その後,オ ンラインによる投稿や査読システムを導入した.第34期は,投稿から受理までを 2ヶ月以内で処理するルールを徹底すると共に,編集体制の一層の国際化を図り たい.作業マニュアルの作成も急務である.掲載の実績を蓄積して,Impact Factorの獲得権利を得ることも課題である.また電子出版の実現のため電子情報 委員会との連携も必要である.

    125周年記念事業
      “天気”,気象集誌及び気象研究ノートの記念出版については,第33期中に方針 が確定して準備が進んでおり,第34期でも引き続き作業を進めることになる.ま た2007年度春季大会に開催予定の記念シンポジウムの細目や,記念顕彰及び会員 名簿の発行等についての詰めが必要である.

  3. 第33期理事長挨拶




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