日本気象学会第30期第3回常任理事会議事録
日時
1998年10月12日(月) 13時30分〜16時35分
場所
気象庁内気象学会事務局
出席者
廣田,二宮,木田,城尾,住,関口,竹村,田中(博),中村(誠),新野,藤部,村松 以上12名
その他の出席
事務局(舘)
議事
- 第30期第2回常任理事会議事録の確認
- 各委員会関連議事
〔庶務〕
- 「第36回理工学における同位元素研究発表会」運営への協力依頼 9月17日
同会会長の(社)日本アイソトープ協会より,標記依頼があり,第35回と同様,引き続き協力することが了承された.気象学会を代表する委員については,引き続き,廣瀬勝己会員(気象研究所地球化学研究部)に依頼する方向で,本人の同意を確認する.
- 平成11年度科研費補助金の審査委員候補者の推薦 3名を提出 9月17日
- 計算機の西暦2000年問題への対応とアンケート回答の依頼 9月29日
文部省大臣官房より標記の依頼があり,当学会の計算機による事務処理等(会計,会員名簿,インターネットのホームページ)に関し,実施上問題となるものはないことが確認された.
- 書物寄贈の受付 「気象科学事典」2冊 東京書籍より 10月8日
- 会員名簿発行に関する会員へのアンケート調査の結果
10月8日現在までに回答があった結果の集計は,以下の通り
回答総数 1,496
回答結果
発行を望む 1,079
内 無償 747
有償 326
発行を望まない 379
内 無償 120
有償 189
どちらでも良い 11
回答なし 27
以上の回答結果を受けて,『会員名簿は「天気」に掲載し,無償で配布する』との理事会提案が承認されたものと常任理事会は判断し,10月20日,仙台で開催される理事会に諮り,最終決定することになった.
〔会計〕
〔天気〕
- Vol.45 No.10(1998年10月号)掲載記事と,Vol.45 No.11〜12号掲載予定記事の紹介
〔気象研究ノート〕
〔総合計画〕
- 講演会の開催の準備状況の報告 (第2回理事会議事録参照)
受講の募集を締め切った.応募者数は当初の想定より多かった.東京以外でも開催して欲しいとの要望が届いた.
〔教育と普及〕
- 学校科目「地学」関連学会連絡協議会の活動
協議会では,今後,現行教科書のレビューと検討,および,今秋にまとまる中教審の新指導要領の検討を行なっていくことになった.
- 委員の追加
担当理事から,委員に気象予報士会の川畑康夫会員を加えることにしたいとの提案があり,常任理事会として承認した.
〔電子情報〕
- 1998年9月の気象学会ホームページのアクセス状況 (73,776件)
- 気象データ提供のネットワークの検討
気象庁の数値予報モデルの最新の解析値および予測値で現在利用可能なものは,分解能が粗い等の理由で,使いにくい.担当理事を中心に検討グループを作り,研究者等がこの資料に対しどのようなニーズを持っているか調査し,学会として対応の仕方を整理して提出するよう,常任理事会として依頼した.このようなネットワークを構築するには,単に要望を提出するだけではなく,妥当な負担を想定した上で,構想することが必要とのコメントがあった.
- 会員加入状況
新入会員12名を承認.会員数4,733名(内,通常会員4,200名).
- IUGG開催への取り組み(第29期第8回常任理事会議事録参照)
担当理事から,以下の報告があった,
招請の準備活動の進捗状況については,2003年のIUGG招請については札幌開催を前提とすることが決まったが,地元札幌の関係者の意向では,地元が主体となるには荷が重すぎるとして,開催の運営母体をどこにするか絞り込めない状態である,また,開催の寄付集めにおいて,寄付する者が税控除の特典を受けられるのはその対象が社団法人の場合に限られていることから,気象学会に引受け団体となって欲しいと,関係者の意向が伝えられている,運営委員会の活動資金の負担については,全体として事前に2千万円程度必要で,気象学会として応分のものを求められる,この金は基本的には払い戻されるのが原則だが,開催運営に赤字が出た場合は,払戻しが不可能となり,出血を覚悟しておく必要がある.
常任理事会の議論では,準備の事務局引受けについて以下のような意見が出た,
IUGGは,分野が多岐にわたり,開催負担が非常に重い,IUGGの活動は地球の固体を対象とした分野が中心であり,気象学としてIUGGの他の学会と重なり合わない独自の分野が広がってきているなど,開催の利益が大きいと言えなくなっている,セッション決定に地元の発言権がなくメリットが少ない,ただ,最近の若手研究者を見ていると,地球物理学の一分野としての気象学を対象としているとの意識が少なくなり過ぎているとの感が強く,他分野との連携を改めて強める必要を感じる,気象学会は社団法人であり仲間内の利益だけを図るではすまされない,開催する場合,以前のような「若手研究者に国際的会合の経験を積ませる」など利益を挙げてではなく,日本が応分の役割として国際的なサービスを果たすとの観点が必要.
仙台の理事会で,更に議論を詰める.
- 第30期評議員の選考
評議員会に意見を述べてもらうことが重要であるので,学会の内外に限らず,気象学会内の若手の研究者,気象の応用分野の関係者,気象学に関連する他学会の関係者など,気象学会に対し建設的な問題提起をしてくれる人達を選考することが合意された.
- 学術用語データベースの作成・公開に関する依頼
平成10年10月8日文部省学術情報センターより依頼が届き,「学術研究の成果を広く流通させるため,各分野の学術用語をデータベース化し公開したい,ついては,気象学会編纂のものをその対象とすることを了承して欲しい」旨,申入れがあった.
これに対し,常任理事会として,基本的に了承する,但し,現行の「学術用語集」は初版発行後時間がたっているため,内容を見直すつもりである旨コメントをつけて,回答することになった.
- その他
- 学会大会の運営
総合計画担当理事より,大会運営につき,以下の問題が指摘された.
これまで,春季学会大会の運営は,大学・研究機関が引き受ける場合を除いて,気象庁の各部局に直接依頼する形となっていたが,学会組織を主体としたものに改める必要がある.
これに関し,現在,関東地区には支部がないので,関東地区連絡会での議論を踏まえて,数年後を目途に,大会開催の引受けを主目的として,気象庁・大学・研究機関等に所属する会員の分布を考慮して東京地区をいくつかの地域にブロック化し,それぞれのブロックが順に引き受けるというような方向を視野に,検討を続けることになった.
本件は,仙台の理事会で更に議論を詰めることになった.
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