工藤 泰子

「おもしろい」かどうかが大事

工藤 泰子


一般財団法人日本気象協会
環境・エネルギー事業部
主任技師

Q. 学部・大学院での専門

気候・気象  / 理学博士(筑波大学)

Q. 現在の専門分野(仕事の内容)

研究者ではないので特に「専門」はないのですが、気候変動に関連するコンサルティング業務に多く携わっています。IPCCの国内支援事務局、適応の社会実装や自治体支援、気候変動の普及・啓発、研究プロジェクトのお手伝いなど。

Q. この分野に入ったきっかけ

大学に入学してまもなく「地球科学研究会」の人に勧誘され、いきなり専門書(洋書)を読む読書会に参加するはめになったのですが、英語がよくわからず、日本語で勉強しようと山本義一先生の「気象学概論」を読んだところ何故かときめいてしまったのがきっかけです。

Q. 現在の研究(仕事)の魅力やおもしろさ
  • お引き受けする仕事が様々な分野にわたるので、否が応でもそれに関連することを学ぶことになり、異分野のおもしろさに出会えます。
  • 科学の知見を社会に役立てていくために、研究者のメッセージをわかりやすく翻訳して一般の方に伝えることは思うよりも難しいですが、必要だしやりがいがあります。
Q. これまで研究(仕事)をしていて辛かったこと(解決策なども)

人に言えない辛いことは多々ありますが、人は順風満帆の時ではなく、困難に出会いそれを乗り越えた時にこそ成長できます。ポジティブに捉えれば、「どんな苦労もあなたの肥やし」です。

Q. 研究(仕事)以外の楽しみや趣味

市民活動(環境系)と猫(3匹)。音楽はロック。

Q. 進路選択を控えた大学生、大学院生へのメッセージ

もはや、何が起こるかわからないし、安泰はない時代になりました。時間を忘れるほどおもしろいと思えることがあるのなら、迷わずそちらに進むのがいいと思います。できないと思えばできないし、何としてもやりたい思いが強ければ道は開けるもののようです。

Q. 民間経験・海外経験

民間では、コストや効率を考えて仕事をしなければなりません。おもしろいからといって没頭してはいけないところが自分としては残念ですが、より社会に近く、より広い分野・人に接したり関わったりできるのは、民間ならではの役得だと思います。