「気象学会のおかげで、今の私があります。」
Q. 学部・大学院での専門
成層圏の大気波動/博士(理学・九州大学)
Q. 過去の研究履歴(略歴など)
2023年度 気象庁 総務部 企画課 防災企画室
2024年度(現在) 気象庁 大気海洋部 業務課 気象技術開発室
Q. 現在の専門分野(仕事の内容)
気象庁では、線状降水帯による大雨からの避難に資するよう、情報の発表を行っています。私は気象技術開発室で、新しい情報の発表開始に向けて、発表基準の検討などの情報の技術的な検討を行っています。(まだ今の仕事を始めて1ヶ月くらいしか経っていません)
本年度は、データ解析のような業務を担当していますが、昨年度は行政的な業務を担当しており、災害の防止のための政策の企画立案や基本的な計画の作成及び推進に関する調整業務をしていました。
Q. この分野に入ったきっかけ
地球について学びたいと漠然に思い、地学が学べる学科に進学しました。大学では、授業・学会・気象夏の学校などで、先生方や先輩方との様々なご縁があり、成層圏を研究したいと考えるようになりました。
Q. 現在の研究(仕事)の魅力やおもしろさ
行政の仕事も、開発や解析の仕事も、幅広く経験できることが大きな魅力だと考えます。また、自分が関わった業務や、天気や地震についての情報がテレビで放送されると、自分の業務が人の役に立っていることを実感できます。仕事の内容ではないですが、育休をとりやすいなど、福利厚生が充実していて良いと思います。
Q. これまで研究(仕事)をしていて辛かったこと(解決策なども)
入庁したばかりの時は、メールの送り方などの基本的な業務を含め、仕事の進め方がわかりませんでしたが、周りの方に支えられ、そして、教えていただき、仕事を進められるようになりました。また、大変恥ずかしいことですが、気象を専攻していたにも拘らず勉強不足なところがあり、自分の実力や知識の不足を日々実感しています。就職後も勉強し続けることが大変重要だと思います。
Q. 研究(仕事)以外の楽しみや趣味
平日夜は、飲みに行きます。休日は、家族や友人と遊びます。
Q. 仕事とプライベート(家庭など)のバランス
バランスを取らないとまずい、と思ったことはないです。仕事内容によっては、休日でも対応することがありますが、仕方ないと割り切って取り組んでいます。
Q. 進路選択を控えた大学生、大学院生へのメッセージ
私は、大学で気象を学んだことを活かしつつ、研究だけでなく幅広い業務を経験したいと考え、気象庁へ入庁しました。そのような考えを持っている人にとって、気象庁はとても良い職場です。他にも様々な進路があると思うので、情報収集してしっかり考えた上で進路を決めることが、とても大切だと考えています。その決断があれば、仕事で辛いことがあったとしても、乗り越えられると思います。
気象学会で出会った友人たちとは、現在でも交流が続いています。学術的に議論をするだけでなく、飲みに行くなど楽しく過ごしています。また、仕事についての情報収集をしたり、予想外に業務でコラボレーションしたりすることもありました。ぜひ、学生の皆さんにも気象学会を満喫してほしいです。