「様々な得意技を持つ研究者と協力して、共同研究作品を作っていくのは楽しい」
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Q. 学部・大学院での専門
海洋物理学、気象学/博士 (気象学・ハワイ大学)
Q. 過去の研究履歴(略歴など)
株式会社三菱総合研究所 研究員: 環境シミュレーションモデルの開発
海洋研究開発機構地球シミュレータセンター 研究員: 全球大気海洋結合モデルの開発と応用
海洋研究開発機構アプリケーションラボ 主任研究員: 季節〜十年スケール気候変動予測可能性研究
Q. 現在の専門分野(仕事の内容)
大気と海洋の相互作用、特に、海洋の持続的な変動とその大気への影響過程が、季節よりも長い時間スケールでの気候変動に及ぼす影響を研究しています。スパコン上で数値実験を行い、例えば黒潮などの海流の変動が上空を通過する低気圧活動や大気循環を変調させることを通じて、北太平洋の気候変動に与える影響、それらの熱帯や北極との間の遠隔影響について調べています。
Q. この分野に入ったきっかけ
最初に就職した会社で、黒潮や親潮を表現できる領域海洋モデルの開発を担当し、海洋物理学・地球流体力学に興味を持ちました。この分野の研究者になりたいという気持ちが芽生えたところに、ハワイ大学で大学院生としてそれまでの研究を続けながら博士号の取得を目指す機会に恵まれました。
Q. 現在の研究(仕事)の魅力やおもしろさ
他の研究者の仕事にふれて、その人独自のアイデアやストーリーを感じることができると嬉しいです。自分もまた、自分にしかできない形で研究を行い、新しいことを発見できる余地があると思うとやる気が出ます。様々な得意技を持つ研究者と協力して共同研究作品を作っていくのは楽しいです。
Q. これまで研究(仕事)をしていて辛かったこと(解決策なども)
アイデアはあるのに、(自分の未熟さによる)技術的な制約のために、思い描いていたように研究が進んでくれない時はもどかしいです。そういう時は、80年代の洋楽を聞いて気持ちを盛り上げます。
Q. 研究(仕事)以外の楽しみや趣味
ハイキング。街歩き。旅行(島が好き)。
Q. 仕事とプライベート(家庭など)のバランス
これは正直課題です。家で仕事をしても、いないよりましと家族は言ってくれますが。夏休みや年末年始にできるだけ一緒に旅行にでかけるようにしています。
Q. 進路選択を控えた大学生、大学院生へのメッセージ
自分のやりたいことに出会えるタイミングは人それぞれです。早くからそれを見つけて打ち込めれば素晴らしいし、そうでなくても何かをやってみることで自分の指向性がはっきりしてくることもあります。メンターや同僚との出会いを大切にしつつ、今興味のあること、目の前にある仕事に全力で向かえば、進みたい道が見えてくると思います。
Q. 民間経験・海外経験
修士の卒業後に環境コンサルで実績のある会社で7年働きました。幅広い分野の仕事を経験できましたが、一つの仕事を突き詰められない物足りなさがありました。幸運な出会いもあり、研究者を目指すためにハワイ大学の博士課程に入学しました。ハワイ大学には様々な国の学生やポスドクが集まり、自分のように民間経験を経て大学院に入り直す学生も珍しくなかったです。年齢も国籍もまちまちな当時の同級生の多くが一線の研究者として活躍しているのは今も大きな励みになっています。